Summaryこの記事の要点
日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」は、新たに事業を始める人と事業開始後おおむね7年以内の人が対象。融資限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円)、創業期は原則無担保・無保証人。
返済期間は設備資金20年以内・運転資金10年以内、据置期間は5年以内(2026年5月時点の二次情報。最新条件は公庫で確認)。
制度上の自己資金要件は撤廃されたが、審査では自己資金の額と積み立ての経緯が見られる。公庫調査の開業時自己資金は平均279万円。
申込み前に整えるのは、創業計画書、設備の見積もり、自己資金の通帳。この3つがそろって初めて相談が具体的になる。
01開業資金の調達先:公庫、制度融資、その他
開業時の資金調達は、日本政策金融公庫(国民生活事業)の創業融資と、都道府県・市区町村の制度融資(信用保証協会の保証付きで民間銀行・信用金庫が貸す)が二本柱です。公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業時の資金調達額は平均1,219万円で、うち金融機関等からの借入が827万円、自己資金が279万円でした。借入が調達額の約7割を占めています(公庫の融資先が対象なので、借入ありの人に偏っています)。
| 調達先 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 日本政策金融公庫(新規開業・スタートアップ支援資金) | 創業期は原則無担保・無保証人。創業計画書と面談で審査 | 初めての開業のほとんど。最初に相談する先 |
| 自治体の制度融資 | 信用保証協会の保証付き。自治体が利子や保証料を補助する場合がある。認定の手続きが必要 | 公庫と併用して必要額を確保したいとき。地元の信用金庫と関係を作りたいとき |
| 民間金融機関のプロパー融資 | 実績のない創業時は難しいことが多い | 開業後、実績ができてから |
| 補助金・助成金 | 後払いが基本で、開業資金そのものには使いにくい。公募時期が決まっている | 開業後の設備投資・採用・販路開拓 |
| リース・割賦 | 厨房機器・医療機器など。借入枠を温存できるが総支払額は増える | 高額設備を導入する業態 |
02公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」の現行条件
公庫の創業向け融資は、以前の「新創業融資制度」が廃止され、「新規開業・スタートアップ支援資金」に一本化されています。会計ソフト会社 freee の解説(2026年5月27日更新)によると、現行の条件は次のとおりです。制度は改定されるため、申込み前に公庫の公式ページで最新の条件を確認してください。
- 対象:新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人
- 融資限度額:7,200万円(うち運転資金4,800万円)
- 返済期間:設備資金20年以内、運転資金10年以内。据置期間はいずれも5年以内
- 担保・保証人:創業期においては原則として無担保・無保証人
- 自己資金:旧制度にあった「創業資金総額の10分の1以上」の要件は撤廃
- 創業計画書:申込み時に提出。審査の中心になる書類
- 金利:基準利率と特別利率の複数段階。公庫が定期的に改定
自己資金要件が撤廃されたからといって、自己資金ゼロで通りやすくなったわけではありません。審査では、自己資金の額そのものより、開業に向けてどう積み立ててきたか(通帳の履歴)、業界での経験、計画の根拠が見られます。公庫調査では開業費用の中央値が600万円、自己資金の平均が279万円ですから、必要額の3〜4割程度を自分で用意している人が多い、という読み方ができます。
03申込み前に整える3つ:計画書、見積もり、通帳
融資の相談を具体的にするために、申込み前にそろえておくものは3つです。
- 創業計画書:売上の見立てと根拠、必要資金の内訳、返済計画。事業計画書のガイドの式で数字をつくる
- 設備資金の見積もり:内装工事、厨房・美容・医療機器、什器。業者の正式な見積書が必要。物件の初期費用は募集図面や重要事項説明書
- 自己資金の通帳:給与からの積み立ての履歴が分かるもの。直前に親族から振り込まれた資金は「見せ金」と見られることがあり、贈与なら契約書などで出所を説明できるようにする
面談では、計画書の数字を自分の言葉で説明できるかが見られます。経験のない業態で開業する場合は、関連する職務経験や、修行・研修の実績を略歴に具体的に書いてください。
Note
融資の可否・金額・条件は金融機関の審査で決まります。当社は、申込みに必要な事業計画書と売上シミュレーションを整える準備を支援しますが(竹・松プラン)、融資を保証するものではありません。また、融資のあっせんや代理申込みは行いません。
04融資の準備で、YUMEMIRUができること
竹・松プランでは、事業計画書と売上シミュレーションを、融資の面談で説明できる水準まで一緒に整えます。見積もりの取り方、自己資金の見せ方、面談で聞かれやすい点の整理まで含みます。申込み自体はご本人が行います。
Plan 01
梅1回のみ
事業計画・コンセプト・売上シミュレーションの相談を1回。まず全体を整理したい方に。
Plan 02
竹6ヶ月
計画づくりから物件の立地診断、融資申込みの準備まで。開業前の判断を一緒に進めます。
Plan 03
松12ヶ月
開業準備に加えて、HP制作・運用、採用準備、開業後の経営改善まで12ヶ月伴走します。
料金はプランと任せる範囲で異なるため、ご相談時にご案内しています。詳しくは プラン比較 をご覧ください。
Q&Aよくある質問
Q1自己資金がなくても創業融資は受けられますか?
公庫の新規開業・スタートアップ支援資金では制度上の自己資金要件は撤廃されています。ただし審査では自己資金の額と積み立ての経緯、業界経験、計画の根拠が見られます。公庫の2025年度調査では開業時の自己資金は平均279万円でした。
Q2いくらまで借りられますか?
制度上の限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)ですが、実際の融資額は計画の必要資金と返済能力で決まります。「いくら借りられるか」より「いくら必要で、返せる計画か」から逆算してください。
Q3申込みから融資実行までどのくらいかかりますか?
金融機関と時期によって異なります。一般に申込みから面談、審査、契約、実行まで数週間から1か月以上かかると言われており、物件契約や工事の支払い時期から逆算して早めに動く必要があります(具体的な日数は各金融機関にご確認ください)。
Q4YUMEMIRUは融資を代行してくれますか?
いいえ。融資の申込みはご本人が行います。当社は事業計画書・売上シミュレーションなど申込みに必要な準備を支援します(竹・松プラン)。融資の可否や条件は金融機関の審査によります。
Ref.参考資料・出典
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(制度の最新条件は公庫の公式ページで確認) https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinkikaigyou_m.html
- freee「日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金とは」(2026年5月27日更新。企業発表レベルの二次情報) https://www.freee.co.jp/kb/kb-funding/jfc-new-business-loan/
- 日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(2025年12月公表。対象は公庫国民生活事業が2024年4〜9月に融資した企業、回答2,165社。公庫の融資先に限られる点に注意) https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kaigyo_251205_1.pdf
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の法的・税務的な助言ではありません。制度や手数料は改正・改定されることがあるため、申請前に所管の窓口でご確認ください。
